2020年11月28日

11月1日

         

園の仕事に就いて今年で10年、理事長になってもうすぐ9年になろうとしています。

今ではすっかり旧園舎の面影は無くなってしまいましたが、今の形になってからはまだ3年程度。

最近、老けたねって言われる事が多くなってきた私ですが特別苦労している自覚はなく、日々先生達と子ども達、家族、いろいろな仲間に支えられながら過ごしています。時には疲れる時もありますが楽しい毎日です。

10年前、右も左も分からない状態でこの仕事に就いた時は辛い毎日でした。女性が多い職場、そして子ども達の3年間を預かる仕事、苦手だと感じた人とも顔を合わせなければならない毎日。何より自分の居場所を見つける事がこんなに大変だとは思いませんでした。

ただ、心の中にはもっと良くしたいという漠然とした想いだけはありました。1年後に園長が就任してからは、毎月毎月2人でその月の反省やこれからの目指すものを話し合いました。居酒屋で。

あんまり飲めない理事長とあまりにも飲める園長が時には愚痴りながら翌月なんとか乗り切るためにやるのです。それだけ未熟で、でもなんか熱い想いだけはあって。今でもそんなに成長はしてませんが、あの当時の2人ではなかなか思い通りにならないもどかしさがありました。

ここまで書いておいて、今更ですが、今月の園だよりはどんな事を書こうかな?と思っていた時に11月1日の新入園児の手続きを思い出し、そうしたらなぜかこの10年を思い出し、思いのままに書いているという状態です。あまり偉そうな事言えないので日記のような園だよりになってしまっていますが・・。

ちょうど理事長と園長として動き出した時は今よりも100名程園児が少なかった時代でした。

これを保護者の方に伝えるのは憚られますが、幼稚園=園児数という構図があります。だから園児数が少ないというのは地域の皆様に受け入れられていない。要は人気がないと思ってそれはそれは危機感を覚えました。と同時に悲しいというか寂しいというか、自分や自分の家族が「ダメ」とされているように感じてしまっていました。いつしか幼稚園が自分の分身のように感じていたのですね。とにかく好きになってもらうためにはどうしたら良いのだろうと毎日そればかり考えていました。

(今は園児数イコールみたいな時代でもないのでいつか機会があればその辺りも触れていきたいと思います)

それでも2人でやるには限界があって、そんな時に力になってくれたのは先生達です。退職した先生達ももちろんですが、特に今でも勤めている先生達とは時にはぶつかったり、すれ違ったり、紆余曲折ありながらも、足立みどり幼稚園を信じて行動し続けてくれています。

取り留めの無い文章でここまで来てしまいましたね。

全国に多くの園がある中で、保護者の方がその園を選んだ理由の不動の第一位は「近いから」です。数十年間第一位です。きっとこれからも他の理由が第一位になることはないでしょう。それが一番自然で良いと思っています。でもせめて局地的にはこの順位を入れ替えてみたいなんて想いも「ちょびっと」だけあったりなかったり。宣言すると恥ずかしいので、あったりなかったりで。

結構泥臭く、汗と涙を流しながら今日まで来ているのでその辺りの想いだけは忘れちゃいけないと思える日、そして新入園児のご家庭には3年後に足立みどり幼稚園で良かったと思ってもらえるよう改めて頑張ろうと思う日、そんな特別な日が11月1日です。

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